署名簿提出に参加してくださった方々の回想録

(2012年6月15日のこと)
ドキドキしていましたが、建物内に入ったら、普通に役所に出向いた時と同じような空気が漂っていたように思います。良い意味でも悪い意味でも「お役所」な感じでした。
話を聞いてくださった方々は理解ある対応ではありましたが、この先実際に何かを大きく変える力になるという目に見える変化をもたらしてくれるかもしれないという期待を抱かせるものではありませんでした。
それでも、この「提出」と言う事実がこの署名に参加してくださった方々の思いや今後の活動の支えになると信じています。「思い」を提出できる「文書」という形にするということは、本当に大変なことです。「思い」を声に出してくださる方がいて、それを聞いて繋いで言ってくださる方がいて、それをさらにまとめて「問題提起」の形で世に問いかけてくださる作業をする方がいて、最期に紙と言う形にして万人が見ることができる、触ることができる「形ある物」にしてくださった方がいるということです。こういう幾重にもなった人々の意思に守られて「提出」することができたのですから、「提出」に参加できたことは本当に光栄なことでした。

全国各地で各学校でそれぞれ違う形態のPTAがそれぞれ違う問題を抱えていることをもっと多くの人に知ってもらって自分たちでできることは何かを考えてもらえるようになってほしいと思います。
激変は無理でしょうが、今までの数十年より変化の多い、大きいこれからの十年になってほしいです。

いまだに「え?会費って学校によって違うの?」とか「役員って一回やったら、ずっと同じでしょ」とか普通に思われています。「PTAが嫌」といっても「舞台」の状態が全部違うという、心をいきなりくじかれるような現実をナラシつつ「入退会自由が保障されていない」という根本的問題を多くの人の意識の中に植え付けていこうという運動は本当に考えれば考えるほど不毛地帯を美しい田園地帯に変貌させるより大変なことかもしれませんもの。
なにしろ、「期間限定の我慢」ならそれで乗り切ろうって言う人が多いから、一瞬、「田園地帯」を思わせる展開があっても、結局順次枯れて行ってしまう状態になりますから。
森のくまさん

過去にもBBSで書きましたが、やっぱ、上の役所はいいわ。
猫紫紺さんが予め手配しておいて下さったゆえ、でもありますが、下っ端の役所は前フリしても、事前調査なんてしないし、「あー、だからなんですか?」ってな態度、平気でするから。
今よりも情報が少なかった時代に、上から宛がわれたPTAという代物。ここはひとつ、上から是正していただきましょう、日本人って、上から言われれば大人しく言うこと聞くし。

上の役所の人目がけて、細ーく長ーく続けますよ。
私まだまだ「現役保護者」だからさ。
ボケの花さん

晴天のもと、非常に気分もよく自宅を出発。内閣府の庁舎へ。

人様から「長い」と言われるプレゼンを、短くわかりやすくまとめられるか不安なまま、内閣府担当者と差し向かいに着席。
この頃自宅PCプリンターがついに壊れ、復旧不可能のため、手書きしたプレゼン内容を、読み上げる。事後、このプリントを担当者に提出。かなり恥ずかしかった。またこの担当者の内、お一人が、かつて、○小のある町の隣の町に住んでおられたことがあるそうで、さらに恥ずかしかった。

署名簿提出時の全体的な流れとしては、
  1. 猫紫紺さんが、署名全体の「お願い」及び、請願の骨子を御説明。PTAの抱える諸問題を大きく項目立てして戴く。
  2. 私が、自分個人の記録としてPTAを批判したり改革したらどのような対応(主に本部役員の発言)を受けたか、発表。
  3. 森の熊さんは単位PTAとP連の関係について。特にP連からの活動の押し付けや強要を説明して、行政側の働きかけ(指導?仲裁?)を期待する旨、ご発言。
  4. 最後にボケの花さんが「PTAの無法を取り締まる明確な法律がないことが、問題を複雑化させている」こと、学校からPTA室をなくしたら?(=PTAを学校から追放)と、まとめてくださった。
かりゆしラクダさん

 言いだしっぺのため、署名チームの代表として動きました。5/1から内閣府と文部科学省の担当部署に電話をし、アポ取りをしました。諸事情で日程変更がなんどかあり、6/15に内閣府訪問を果たすまで、濃い一か月半をすごしました。
 5/11にはネット署名と紙での署名両方を締切りました。その後、Think!PTA!サイトのメンバーと相談しながら、署名簿とプレゼン資料、参考資料をまとめました。請願項目が16項、内容も多岐にわたるため、請願項目を3つの骨子にまとめました。それに対応する行政機関を、内閣府総務課の担当官に電話で相談もしました。

 内閣府訪問日の数日前に、請願団体名、代表者の住所・氏名・連絡先、訪問予定者全員の氏名を、内閣担当部署にファックスしました。また、文部科学省からは、はじめは訪問してもよいという予定が変更になり、大臣あてに一部郵送してください、と指示されました。ですので、内閣訪問日に郵送できるよう、封筒をこしらえて6/15に備えました。

 内閣府訪問自体は、面会時間が15分とあらかじめ指定されていたので、あっけなく終わってしまった…というのが正直な感想です。ゲートをくぐったあと、気圧されそうになるわたしを、仲間の一人が「市民の声を聴きたまえ、くらいの気持ちで」と背中を押してくれたのが忘れられません。

 面会の内容は、自己紹介、請願書提出、署名チーム4名のプレゼン(一人約3分)という流れでした。というのも、面会は「議論の場ではありません」、と内閣より指定されていたためです。ですから、こちらより、請願内容とそのこころ/PTAってここがヘン!をプレゼンしていくことにしました。

 内閣府担当官は、下調べをされたうえ、メモを取りながら話を聴いてくださいました。「PTAは社会教育法上の任意団体(社会教育関係団体)である」ということを、相互に確認しあいました。そして「内閣総理大臣に責任をもって請願書とかりゆしラクダさんのメモをお渡しします」、と約束してくださいました。
 まぁ、請願書の対応は、総理大臣の采配次第ですが…。それでも、こうして正式に請願を届けた意味はあるのではないかと信じています。
猫紫紺さん

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